ADAC TOTAL 24-Hour Nurburgring Race

2021年6月3~5日

Lexus RCF SP-8Class  総台数122台
予選2位 総合80位 決勝2位 総合54位

GR SupraGT4 SP-10 Class
予選6位 総合70位 決勝6位 総合64位

今回で2回目となるニュルブルクリンク24時間の挑戦。
昨年は初めてのことばかりで失敗も多く不完全燃焼で終わってしまい今年はリベンジ。
また2年目となるTOYITIRES様との挑戦でこのレース為にオフシーズンに国内でテストを繰り返し準備してきた。
レースウィークの走り始めから昨年からの進化を感じ決勝にはいい印象を持っていたが、めまぐるしく変わるコンディションや昨年に続き悪天候による14時間に及ぶ赤旗中断。
そんな中、途中ちょっとしたトラブルがありながらも2台ともにゴールまで運ぶことができ無事に完走できました。
結果としては不完全燃焼だったが、やっとニュルのでバトルができるスタート地点に立つことができ、自分自身は昨年以上にタイムやレース展開も進化した姿を見せることができ充実したレースでした。



6月1〜2日

今年は昨年よりドイツへの入国が厳しく、まずは第一の難関がP C R検査でこれがニュルのサーキットへ実施後72時間以内の証明書しか使えなく、飛行機直前しか検査ができず検査結果には緊張しました。
無事に全員陰性で6月1日の夜中便でドイツへ旅立つことができました。
翌朝にドイツのフランクフルト到着後はすんなり入国手続きも完了し、ホテルからレンタカーで移動しホテル→サーキットへP C Rの証明書の提出をしてこの日は終了。
サーキットでは各チームやタイヤメーカーが設営を行なっており、昨年同様に日本と大きく違いピットの作りが丁寧で豪華で各チームこの伝統あるレースへの意気込みを感じました。
2日目は車検とドライバーの装備品チェックやチームミーティング、今回組むドライバーとの顔合わせ。
今回一緒に組ませていただいたドライバーがまた特殊な経歴を持っていてR C Fで組んだWilhelmさんはシミュレーターからBMWからスカウトされ、実車でニュルを走り始め6年という変わった経歴の持ち主。
スープラで組んだHeikoさんは 自動車部品メーカーのBOSCHの開発ドライバー。
さすが自動車大国のドイツだなと感じた。
予選に向けてのコミュニケーションもしっかり取ることができ予選に向けてのミーティングもしっかりできました。



6月3〜4日

予選1〜3
事前の予報では予選は晴れだった朝から雨が。
1回目は昼からの走行で走行直前には雨が止み始め、ハーフウェットからのスタートに。
3回の予選では全ドライバー2周ずつ走らなければいけないルールがあり、ダブルエントリーの自分は1回目の予選はRCFをドライブ。
2番目のドライブで路面もハーフウェットで難しいコンディションでしたがタイムを追えるコンディションではなかったのでチェック程度の2周で終了。
昨年の24時間以来の走行でしたが、走り始めから昨年より感触が良く、ハーフウェットでカットスリックでのアタックでしたが悪くなかったです。
その後にWilhelm選手がドライでいいタイムを出してくれてクラストップ。
スープラはクラス6番手。スープラのS P-10クラスは昨年以上にレベルが高そうな雰囲気。
予選2回目のナイトセッション完全なドライになり今回はスープラの2番目にアタック。
乗り始めから今年の頭から日本のタイヤテストでスープラを使って走り込むことができたおかげで昨年以上に速く、様々な部分でのフィーリングが掴むことができ悪くなかったです。
2回目はタイヤの決勝に向けてスペックの違うタイヤのテストを含めてアタック。
1回目のアタックでタイムを更新したが、6番手で変わらず。
逆に僕らはこのナイトセッションでタイム更新できたことはチームやドライバーにとって大きな進歩でした。
ナイトセッションは1年ぶりに走ったが、相変わらず暗すぎて怖い。
RCFはこのナイトセッションで逆転されてしまいクラス2位。
予選3回目は天候も悪そうなことと1時間しかないので決勝に向けてしっかりメンテナンスに集中してもらうことにして走行をキャンセル。
3回の予選の結果スープラは総合70位クラス6位、RCFは総合80位でした。
結果として良くはなかったが、自分自身の感触としては昨年より格段に良く、タイヤ自体もオフシーズンにやってきたことが活かされており各所に改善がありました。
とにかく予選は気にせずに決勝に向けてセッションをこなしました。


6月5、6日

決勝
決勝当日は朝から気温がグッと低くなり、1日目は半袖半ズボンで過ごしていたのにこの日はジャンバーが必須でした。
風が強く、天気予報も1時間ごとに大きく変わる予報でスタートから波乱の予感。
スタートはドライだったが、雨がポツポツときていたので急遽レインでスタート。
スタートドライバー東選手、松井選手は順調にスタートしドライ路面でしたが、我慢しながら周回を重ねてくれて、そして開始から1時間に急に雨が降り出し一気にヘビーウェットへ。
スリックでスタートした車両があちこちで大クラッシュし。
幸い2台ともクラッシュせず予定より30分早く2台ともピットイン。
自分は予定どおりスープラで2スティント目へ。
コンディションはヘビーウェットで昨年の決勝と同じ状況。
昨年はスープラで同じ状況でミスをしてクラッシュをしてしまったのでかなり緊張して自分自身が試されているようでした。
アウトラップのグランプリコースから状況が悪くコース上に踏み止まるので精一杯でコース後半はクラッシュ車両が多く、追い越し禁止のダブルイエロー区間になりとにかく危険な状況でした。
最初は真っ直ぐ走るのも困難でしたが、徐々に乾き始めタイムも上がり自分のスティントの終盤にはハーフウェットまで回復し最後の方はいいペースで大きなアクシデントも無く走りきることができ、9周約100分走行後ピットイン。


ここでタイヤをカットスリックに交換して送りだしました。
RCFは大雨のタイミングでトップに浮上し順調に周回。
自分の2回目のスティントはRCFで夜の走行。
今回はドライコンディションで走れました。
ただピットアウトしてから今度は霧がひどくなり始め、コースはどんどん真っ白になっていく一方。
ペース的には2番手より良く毎周マージンを広げていくことができた。
がしかしどんどん霧が激しくなり22時にまさかの赤旗中断。
実際に全く前が見えず、マーシャルポストの旗も確認できないぐらい自分でも初めての経験だった。
そして中断は2時間程かと思いきやなんと朝の7時まで中断というアナウンスが。
日本ではありえない状況にびっくりでした。
翌朝もやはり霧は治っておらず、結局治って再開できたのが12時。
中断時間はなんと14時間半にもおよびニュル24時間レース史上最長中断記録。
再開後はどのクラスもスプリントレースかのようなバトルを展開しておりRCFは再開序盤から2番手とバトルをしており一時2番手に脱落。
それまでは松井選手やWilhelm選手がなんとか食らい付いていていましたが、最終の自分のスティント直前に雨が降ってきて足を取られクラッシュ。
なんとかピットまで帰ってきて自分に交代し、チームも早い修復で30分で送り出してくれました。最初はハーフウェットでしたがすぐにコンディションは回復しペースも良く自己ベストを更新しながら追い上げましたが届かず、RCFクラス2位総合54位フィニッシュ。
スープラはペースが上がらずクラス6位、総合64位で2台とも完走して終えることができました。


まずは昨年できなかったダブルエントリーで2台とも完走させることができたことが本当に良かったし、自分自信は大きなミスも無く予選から2台とも性格の違う車両で昨年よりうまく適応し2台とも週末のベストタイムを記録するなどできしっかり自分の仕事ができたと思います。
昨年はタイヤもドライバーも走るだけや完走しか余裕のないレースでしたが、今回はレースペースもどんな状況でもどんどん改善していくことができやっとこのニュルブルクリンクのレースの勝負できるスタート地点に立つことができたのかなと思います。
昨年もそうでしたが、信じられないぐらい気温や天候が大きく変わり走りきるだけでも本当に難しいレースだなと思いました。
そして走らせるヨーロッパのチームやドライバーの素晴らしさも感じ、特にG T3のクラスは常にプッシュしていてバトルも激しく本当に素晴らしいレースでした。
各メーカーもこのニュルのレースの伝統を大切にしています。
特に印象的だったのがタイヤメーカーのブースの作りや力の入れ方もすごくプロモーション活動も日本の倍近くしており日本との差を感じました。
とにかくヨーロッパでのモータースポーツの人気や観客の熱意がすごい。
日本もこのような環境になっていってほしいと思いますし、今回自分が経験したものや環境を日本でのレース活動や他のドライバー達に伝え、こういった海外への挑戦で得るものを発信していきたいと思います。
今回もこのような機会をいただいたチームの皆様、そして素晴らしい仕事をしてくれたメカニック、応援していただいているスポンサー様ありがとうございました。
今回の経験で様々な部分で成長した姿を今後の活動で見せていきたいと思います。

朝日 ターボ